シャーメゾンの「シャイド55」とはいったい何なのか。
実際にシャイド55搭載の物件に住んでみてどうだったのか。
これから書いていきます。
シャイド55とは何なのか
シャイド55は、積水ハウスが高級賃貸住宅「シャーメゾン」に採用している高遮音床システムの名前です。
ちなみに、シャイド55は積水ハウスの独自技術のため、他社物件には一切使用されていません。
シャイド55は2010年9月頃から搭載され始めた
シャイド55は、2010年9月頃からシャーメゾンに搭載され始め、今では標準採用になっています。
一部ですが、シャイド55ではないシャーメゾン物件があります。テラスタイプには対応していませんし、床がALCスラブになっている場合もあります。
2010年9月より前に建てられたシャーメゾンには、残念ながらシャイド55が搭載されていません。
シャイド55によって上階からの衝撃音が大幅に抑えられる
シャイド55の最大の特徴は「上階からの衝撃音が大幅に抑えられる」点です。
音のストレスが少なくなると話題になっています。
賃貸物件に住んでいて感じる不満の上位には、必ず「上の階の足音がうるさい」「物を落とす音が気になる」という声が含まれています。もしかしたら、以前に、あるいは今、あなたも同じような悩みを抱えておられるかもしれません。
構造について専門的なことはわからないとしても、とにかく上の階からの音のストレスがなければ生活の質がかなり上がると思いませんか?
シャイド55は最上階の住人にとってもメリットがある
シャーメゾンの最上階のに住む場合、自分の部屋の上はシャイド55ではありません。屋根だからです。
でも、最上階の人にとっても、シャイド55搭載の物件に住むことには大きなメリットがあります。
シャイド55搭載の物件に住めば、自分の足音や物を落としてしまったときの衝撃音を過度に気にしなくてもよくなるんです。
あなたは「下の階の人、私の足音で困っていないかな・・・」と心配になる優しい人かもしれません。 だとしたら、シャイド55が味方になってくれます。
小さな子供がいる家庭の場合、「ドンドンして迷惑をかけてしまうので1階に住む」という選択をしたくなるかもしれません。衝撃音を軽減してくれる床なら、2階、3階という選択肢もありそうです。
プレミアム仕様のシャイド50もある
シャイド55だけではなく、業界最高水準の遮音性能を誇るプレミアム仕様の「シャイド50」が搭載されている物件もあります。自身が経営する賃貸住宅に高い付加価値を付けたいと思うオーナーがシャイド50を選ぶことがあるようです。
とはいえ、実際はシャイド55で十分の性能を発揮するので、シャイド50を採用するオーナーさんは少ないようです。
実際にシャイド55搭載の物件に住んでみた感想
「上階からの衝撃音が大幅に抑えられる高い遮音性能」は、積水ハウス側の発信です。
実際のところ、どうなのか。
私は、実際にシャイド55搭載の物件(シャーメゾン「ベレオ」)に住んでいるので、入居者としての感想を述べることができます。
ただ、正直に言うと、最上階に住んでいるため、上の階からの音の様子についてコメントすることはできません。ごめんなさい。一部参考にしていただければ幸いです。
内見の際に実験したら確かに音が抑えられていた
私はシャーメゾン「ベレオ」の新築物件に入居したため、内見時に下の階と上の階に分かれて音の具合を確かめることができました。
なぜ音の具合を確かめたかったかというと、以前に音で大変な経験をしたことがあったからです。
(参考:隣の住人の奇声と打撃音に恐怖を感じて警察へ通報)
内見に付き合ってくれた友人に上の階に行ってもらい、かかと歩きをしてもらったりドンドンとはしゃいでもらったりしました。普通に歩いているときの音は響かず聞こえず、ドンドンすると「ぼわ~ん」とちょっとだけ音が響く感じでした。かなり音が抑えられていることがわかりました。
ちなみに、大きないびきをかいてもらい、くしゃみもしてもらいました。シャイド55はいびきにもくしゃみにも強そうです。
下の階の方からの苦情はない
何年も住んでいて、下の階の住人が3回入れ替わっていますが、どの方からも苦情はありません。
苦情を心配しながらビクビク生活せずに済んでいます。
シャイド55ではないシャーメゾンもあるので注意してください
2010年9月より前に建てられているシャーメゾンにはシャイド55が搭載されていません。
それで、「シャーメゾン=高遮音床」と当て込んで入居することがないよう注意してください。
シャーメゾンでも「床の音」や「騒音」についての書き込みがあるにはあります。そのほとんどは2000年代前半かそれ以前の建物だったりします。
もし、いま気になっているシャーメゾンの床にどんなシステムが採用されているかわからない場合は、不動産屋の営業担当さんに尋ねてみてください。
「シャイド55だから安心」ではなく、実際の遮音レベルを確かめよう
シャイド55など、床の音を軽減してくれるシステムが採用されているかどうかはお部屋選びの重要な要素になるとはいえ、遮音レベルはそれだけで決まるわけではありません。
音や振動が伝わりやすいかどうかは、床だけではなく構造も関係してきます。もう少し具体的に言えば、音は壁をつたって広がる場合が少なくないんです。
木造なのか、軽量・重量鉄骨なのか、あるいはRC構造か、フレームの問題もありますし、壁にどんな材質を使っているか、隣との接地面など設計上の要素もあります。
専門的な知識がない限り、物件情報を見ただけで「音の現状」を把握するのは難しいと言えるでしょう。
・・・であれば、やっぱり自分の耳で遮音レベルを確かめるしかありませんよね。特別な事情がない限り、内見して音の伝わり具合をチェックするようにしてください。
ちなみに、私のシャーメゾン内見時のことを以下の記事にまとめています。
関連記事:シャーメゾンの防音・遮音性ってどうなの?【内見してきました】
さいごに
今回はシャイド55という、シャーメゾン物件に関心がある人以外は「なんのこっちゃ」というテーマで書きました。
私事ですが、2018年9月に現在のシャーメゾン(ベレオ)に引っ越して以来、音のストレスから開放されています。
シャイド55が功を奏していることはもちろんですが、やっぱり感じるのは「シャーメゾンに入居する人たちのマナーの良さ」だと思います。子育て世代も入居していますが、家族ぐるみで“立派な人たち”です。
あくまで個人を取り巻く状況なので一概には言えませんが、物件選びの参考になれば嬉しく思います。
ウレルカでは、体験力にこだわった情報発信を心がけています。詳しくは私についてをご覧ください。
この記事の内容でお気づきになったことやご意見、質問等がありましたら、お手数ですがお問い合わせフォームからご連絡ください。
新しい住まいへの引越しを考えていますか?
周辺環境や隣人によって、快適な生活を送れるかどうかが変わってきます。落ち着いて安心して暮らしたいですよね。
安心して暮らすために欠かせないのが事前調査です。我が家は隣人調査サービスを利用して、事前に「周りにどんな人が住んでいるか」「ご近所トラブルは大丈夫か」「自治会に独特なルールがないか」などを調べてもらいました。実際に利用してみた感想を記事にまとめていますので、興味があればぜひ読んでください。